チョコレートについて

チョコレートができるまで De la fève à la tablette

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1. カカオ栽培

カカオの木は非常に繊細で、よい状態に育てるのがとても難しい木です。最適な生育には、気温が最低でも25℃、湿度80%以上の湿潤環境で、理想的な年間降水量はおよそ1,800mmとかなり多く、常に日陰となる環境が適しています。
ヴァローナは、提携する農園との長期にわたる関係をとても大切にしています。とりわけ自社農園があり、高い技術のカカオ文化をもつベネズエラでは、絶滅の恐れがあるカカオ品種、特にクリオロ種のポルセラーナを保護しています。

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2. 収穫

カカオポッドは、熟してからしか収穫しません。これは木を大切に保護し、何度も繰り返して確実に花を咲かせるための技法です。収穫には、マチェーテ(なた)、鳶口、大ばさみなどのさまざまな道具を使用します。

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3. カカオ豆の取り出し

まず、ムシレージ(粘液質)と呼ばれる白いパルプに包まれたカカオ豆の房を、ポッドから取り出します。そしてポッドを選別し、もっとも状態の良いものだけをとっておきます。この選別作業の際、ポッドをマチェーテで切り開くかこん棒で叩き割って、カカオ豆を「花軸」から分離する必要があります。ポッドひとつから20~40個のカカオ豆が取れます。

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4. 発酵

カカオ豆は地面にそのまま広げられるか、または木箱のなかで自然発酵されます。その方法は国によって異なりますが、発酵はチョコレートのアロマに大変重要なステップとなり、二段階で行われます。
- カカオ豆をバナナの葉で覆います。その結果、エタノール発酵が起こります。これは酸素を必要としない反応です。
- その後、カカオ豆をかき混ぜることにより酢酸発酵が起こります。これは酸素を消費する反応です。

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5. 乾燥

カカオ豆を乾燥させ、中に含まれる水分レベルを7%未満に減少させます。こうすることで発酵プロセスを完全に中止させ、再発酵のリスクがない状態で出荷、貯蔵できるようになります。ヴァローナは木製デッキに豆を広げ、天日で新鮮な空気に当てて、丁寧に乾燥させています。デッキの上を屋根がスライドして、カカオ豆を悪天候から守っています。

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6. 等級付け/袋詰め/出荷

不純物、異物、ゴミなどを入念に取り除いてから、豆を袋詰めします。その後、カカオ豆はフランスのル・アーヴル港へと出荷され、そこからトラックでタン・レルミタージュのチョコレート工場に運ばれます。ベネズエラから出荷された豆は28日かけて目的地に到着します。パプアニューギニアから出荷された豆は、90日かかります。

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7. 洗浄および異物除去

洗浄および異物除去の工程を経て、カカオ豆からカカオポッドの破片や石などの異物を取り除きます。きれいになった豆は、それぞれ1トンのカカオ豆が入る大きな袋に、袋詰めされます。

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8. 品質検査

カカオ豆の品質への適合性を確実にするには、チョコレート製造工程に入る前に、品質検査の工程が欠かせません。ヴァローナではさまざまな基準を用いてカカオ豆の品質を検査しています。また、専門的知識を持つ官能分析官が、それぞれの豆の味覚分析を行っています。

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9. 焙煎

焙煎は、チョコレートの味わいを引き出すために欠かせない、鍵となる重要な工程です。カカオ豆は、ガス加熱された空気の入った「球体」ロースターの中で焙煎されます。これによりアロマを引き出し、カカオ豆を乾燥させ、そしてさらなる選別が容易になるよう、豆から殻を分離します。

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10. 粉砕

粉砕では、カカオ豆を破裂させ殻とカカオニブ(「グリュエ」‐小さなカカオ片)をできる限り選り分けます。ヴァローナでは産地の異なるカカオ豆を、混ぜることはしません。これらの工程はすべて、各産地の豆ごとに分けて行われます。

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11. ブレンド

この工程において、類似する原産地の豆をミックスして、他にはない極上のカカオのアロマを生み出します。これはグラン・クリュ・テロワール(原産地限定)として知られています。または異なる産地のカカオ豆をブレンドすることもあります。このブレンド手法では、さまざまな原産地からのカカオニブを、カカオ豆グラインダーのホッパーの中でブレンドします。

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12. 磨砕と精製

カカオ豆を磨砕して、カカオバターを「解放」します。これがいったん溶けるとペースト状になり、液状のなめらかな質感が生まれます。チョコレートを作るのに必要なさまざまな原材料は、この段階で加えられ、均質なペースト状にします。そしてこのペーストを練ってから、非常に小さなチョコレートフレークへと細かく砕きます。

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13. コンチング(精錬)

コンチング(精錬)は、液状のチョコレートを製造する上での最終段階です。次の2段階の工程があります。
- まず、製品を摩擦熱で暖めて液化を促す、ドライコンチングを行います、
- その後、全体の均質化を促すためのリキッドコンチングを行います。コンチングは、アロマ醸成の仕上げとして、また、揮発性の酸度を下げ水分含有比率を1%未満に減らすために用いられます。

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14. テンパリング(調温)

液状のチョコレートを温度調整します。つまり、調温サイクルにかけて、カカオバターを結晶化させ、安定した形状にします。

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15. 成型

チョコレートを量って型の中に流し込み、冷却して固めます。ヴァローナでは通常の立体の成型品(すべてのチョコレート)と、充填式の成型品(イースターエッグ等)を作っています。

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16. プラリネ作り

さまざまなプラリネが、ボンボンショコラのフィリングとして用いられます。水と砂糖を混ぜ、それから火にかけ、煮詰めて量を減らし、カラメルを作ります。ここにアーモンドやヘーゼルナッツ(ローストされる場合もあります)をミックスします。大理石の台の上で冷却し、細かく挽き精製します。

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17. フィリング作り

チョコレートフィリングにはプラリネ、ガナッシュ、ジャンドゥージャなどがあります。ガナッシュフィリングは、チョコレートと乳製品、もしくはフルーツ果実をミックスしエ乳化させることで作られます。

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18. コーティングとデコレーション

ボンボンショコラの魅力を引き出すため、チョコレートにコーティングやデコレーションを施します。これには次の3段階の工程があります。
1- 下塗り(アンダーコーティング):フィリングをチョコレート層の上で転がします。
 これを冷やすとボンボンショコラの「アンダーコート」になります。
2- コーティング:アンダーコートされたフィリングに、チョコレートがカーテン状に流しかかり、全体を包み込みます。
3- デコレーション:コーティング後、フォークのような器具やさまざまな材料を用いてボンボンショコラをデコレーションします。